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本と写真と珈琲が好き

書きたいこと、写真に残したいもの。思いつくまま、気の向くままに。

小樽・札幌・ゲストハウス その3

そして舞台は札幌へ。

たった3日間のことなのに、書き出すと想定を大幅に超えて長くなる。後悔先に立たず。

つづくと言った以上は、書かねばなるまい。楽しみに待っている読者はまさかいないと思うが。

 

2日目の宿は、札幌ゲストハウスやすべえ。

ふだんは札幌で宿をとることなどありえないのだが、今回はいくつかの偶然が重なって、こういう運びとなった。

ぶっちゃけ、いつも札幌の滞在時に泊まっている江別の妹の家に泊まっていいかと打診したところ、つっぱねられたのである。

理由は、あえて聞くまい。だめと言われたら、それまでである。

 

そして、もうひとつ理由がある。Facebook友達のカワムラさんが札幌に来ていたことだ。4月いっぱい滞在の予定を、5月8日まで延長したという。それはぜひとも会ってみたい。

そのカワムラさんが泊まっていた宿が、ゲストハウスやすべえだ。ネットで調べてみると、5日の夜はどうやらベッドに空きがあるらしい。午後3時から会う予定だったが、日が暮れるのなんてあっという間だ。時間を気にしながら会うのはつまらない。ならば、そのまま同じ宿に泊まってしまえば、寝るまでゆっくりおしゃべりができるではないか。せっかく遠くから来てくれている人とはできるだけゆっくり会いたい。そんな単純な考えから泊まろうと思い立ったわけだが、さらにこの宿に泊まりたいと思わせる理由がひとつあった。

予約手続きをしていると、ある文字に目が釘付けになった。

 

「焙煎体験付き 3500円」

 

なんと、この宿では珈琲豆の焙煎体験ができるのか!宿泊者はたったの500円上乗せするだけである。それに、焙煎した豆を100gおみやげとしてもらえるらしい。ほとんど豆を買うようなものだ。珈琲好きで、しかもあわよくば将来そういう仕事をしてみたいと思っている私が飛びつかないわけがない。

説明が足りなかったが、このゲストハウスは「河合珈琲」というカフェも兼ねている。自家焙煎珈琲の販売もしており、扱っている豆はこだわりのスペシャルティ珈琲である。

 

そんなこんなで、カワムラさんとテレビ塔近くのワールドブックカフェで待ち合わせをすることになった。行ってみると、満席の順番待ち。GWをなめていた。彼女はまだ到着していないようだ。

入り口付近で考えあぐねていると、エレベーターの扉が開き、知っている顔とまさかのご対面。野外音楽イベント「ハレバレパレット」の主催をしているかわごんだ。まさか、こんなところで会おうとは夢にも思わなかった。世の中狭い。PAのなんとか君(名前忘れた)とフライヤー設置のお願いに札幌まで来ていたらしい。及ばずながら自分も、フライヤーの配布に少しだけ協力させてもらう。つーか、実行委員だし。

 

そして、カワムラさんと無事ご対面。

諸事情あって、ちょうど旅行に来ていた彼女の母親ともご一緒することになり、なんだか謎のご一行様。初めて会う人の親御さんにその日に会うっていう体験は、そうそうないのではないだろうか?そういうハプニングもまた楽し。

 

せっかく札幌に来たのだから、ちょっと変わった場所に案内したいと思い、「古本とビール アダノンキ」へ向かう。

古本とビール。ちょっと意外な組み合わせだが、店主は単に自分の好きな物を組み合わせただけのようだ。酔っぱらって読書どころじゃないんじゃ?とつっこみたくもなるが、それは置いとく。こういう変なお店は大好きだ。(ほめてます)

単に自分が来たかっただけなんじゃないの?と聞かれれば、その通りと答えるしかない。ここでビールを飲むのは、実は今回が初めてである。このお店は、東急ハンズの2件隣くらいの、第2三谷ビルという超あやしげなビルの中にある。実はけっこうここが穴場なのだ。個性的な店がひしめきあっている。観光客は、まずここに来ようとは思わないだろう。ただ今回行ってみると、内装が妙に小ぎれいになっていて、あやしげ感が減っていて残念な印象も受けたが。

 

カワムラさんの職業は、ライターだ。しかもフリーの。

外見からはライターという職業がにわかに思いつかないくらい、釈由美子夏菜を足して2で割ったような(よくわからんね)、かわいい女性である。本人は自分のことを精神的ひきこもりとか精神的ニートとか自称しているが、そんな印象は全く受けない。

知り合ったきっかけは、ざっくり言うと僕が彼女のブログを読んだことである。こまかい経緯を正確に書くとけっこう長くなるので割愛するが。

実は私がFacebookで何か(特に政治や社会への憤りなど)を書くときに一番念頭にあったのはカワムラさんのことだ。底の浅いことや不正確なことを書くとすぐに見透かされてしまいそうだという思いから、いつだって緊張していた。そのくらい、彼女は感性や視点が鋭い(と私は思っている)。こんな野暮ったいことばかり書いている自分はきっと嫌われているだろうと思っていたときもあったし、逃げ出したいという思いに駆られたときもあった。(し、実際に逃げ出そうともした)

しかし、今こうして会えている。不思議なものだ。直接会って話していると、親密さを覚えさえもする。話していることなんて、他愛のないことだ。Facebook上で出すような話題などほとんど持ち出さない。正しいか正しくないか、そんな乾ききった理屈よりも、人と人との間には温度というものが必要なのだ。

 

・・・というのは、私の一方的な思いで、相手がどう受け取ったかはまた別の話だ。哲学的な話はこのくらいにしとこう。

 

ビールを3杯くらい飲んだところでお店を出る。すでに7時を回っている。もう1軒、狸小路のFAB Cafeで1杯だけコーヒーを飲み、JRで帰るカワムラさんのお母さんと駅に向かう道で別れ、やすべえへと向かう。

 

やすべえに着いたのは、チェックインの最終時間である9時ピッタリ。我ながら見事な計算能力だ。やすべえは中島公園近く、市電沿いの道路からちょっと脇に入った古い商店街の中にある。

チェックインの後、簡単に利用の説明を受ける。外国人の宿泊者がちらほら。

 

落ち着いたところで、おみやげとして持ってきた旭川名物「新子焼き」(若鶏の半身焼き)を一緒に食べる。これが実はめっぽううまい。当然、久保あつ子さんの「ぎんねこ」で買ったものである。

そういえば、晩ご飯がまだだった。最近は、めっきり食欲が湧かない体質になっている。カワムラさんが小樽で買ってきてくれた小樽ワインがおいしい。まるでジュースのようにフルーティだった。

ワインは結局1本あけてしまい、ほろ酔いの幸せ気分。12時ごろまでとりとめもない話をして、1日が終わった。

 

結局、焙煎体験までたどり着かず。

つづく。